あのひととここだけのおしゃべりを読んだ

よしながふみ対談集 あのひととここだけのおしゃべり

よしながふみ対談集 あのひととここだけのおしゃべり

よしながふみの対談集。2007年に出た本。
よしながふみのマンガが好きだ。

この対談、相手は全て女性なのに、表紙は男子が二人楽しそうに語らっている。これがミソ。ガールズトークではないのだ。

私はどこかで書いたかもしれないが。「女性らしい」女性が苦手だ。女性の集団も苦手。だのに、そんなところでばかり仕事をしている。だからしんどい。

なぜ、自分が「女性性」というものに対してねじくれた感覚を持っているのか。ながらくわからなかった。そのせいで作らなくてもいい敵を作り→まあなんで敵視されるのか自分には思い当たる節はないのだが推測すればおそらく自分のミソジニーが文章などからにじみ出て相手を刺激するのだろう、まったくいらぬ苦労をしてきたように思う。


果たして。かといってフェミニズムは自分を救わなかった。いや、もともと救いなど求めていなかったし、フェミニズムに答えを見つけることは難しいとはなからは感じていたけれど。もっといえば、フェミニズムというのは非常に多様で、フェミニズム業界(?)のマジョリティと自分は性格が合わなかっただけということ。


よしながふみは、フェミニストである。と公言している、とある。
彼女の話はとても心に響く。直接的にシュプレヒコール、あるいは、教育的指導を受けるよりも、こうした物語で語られるほうが、自分には心地よい。

本の中身を書いてしまうと読む楽しみは半減する。
なので、ここでは書かない。
書かないけど、次のキーワードに引っかかる人はぜひ読んでほしい。

24年組 やおい BL オタク、同人、少女マンガ、耽美系、少年マンガ、作法、フェミニズム

ワタシはなんだか、対談を読んでいて、とても仲のよいオタ友としゃべっているかのごとく、錯覚してしまった。
マンガ読みも、もちろんだけど、必読の一冊。